事業を進めるうえで必要な健康のポイントとは 〜2012年度第4回入居者交流会レポート〜

インキュベーションセンタースタッフです。すでに8月も終わりに近づきましたが、いつまでも厳しい残暑は続き、センターから外に出るとセミがワンワンと鳴き続きます。それでも夕方になると空が高くなり、秋になったのだなと感じます。

さて、8月24日(金)、2012年度の第4回となるインキュベーションセンター入居者交流会を開催しましたので、そのレポートをお送りします。今回のセミナーでは、スポーツ科学学術院教授の内田直教授を講師として、「IT従業者のメンタルヘルス」というテーマで、お話しいただきました。

スタートアップ段階にあるベンチャー企業を軌道にのせる場合、長い時間にわたって仕事一筋の生活を送ることになることが、往々にしてあるもの。特に学生の場合、もともとの体力があるため、不規則な食生活を送ったり数日間徹夜を重ねたりといった、不規則な生活になるケースがあります。仕事の流れである程度の無理が発生するのはやむを得ないのですが、体力の続くかぎり無理を重ねていくと、体調を崩してしまいます。もちろん業務効率も下がりますし、特に経営者であれば、社長が倒れたら会社も倒れてしまうことになりかねません。

講演では、インキュベーションセンターで活動する業種のなかで、数の多いIT分野に関わる人を対象にした説明がなされました。内田教授は睡眠や生体リズムの研究を主な専門としており、医師として臨床にもあたっていることから、数多くの患者を診察してきた結果などを基に、神経の活動などについての解説がありました。やはりというべきか、IT業界に従事する人は、うつ病にかかる率がほかの業種に比べて多いとのこと。健康を維持するためのポイントはいろいろありましたが、印象的なのは、うつ病への治療には、(医師の指導のもとに)強制的に運動させた結果、投薬を行い運動はさせなかった結果などを比較すると、運動させることで大きな効果が見られたという点。常日ごろからキーボードとペンのみを道具としていると、どうしても運動不足になりがちですが、やはり体を動かすことで、メンタル面で結果になるようです。身につまされる人が多いのか、参加者はみな真剣に耳を傾けていました。

内田直教授による講演

▲内田直教授による講演

続いてネットワーキングイベントが行われ、参加者同士の意見交換がなされました。約35名の参加があり、入居企業や会員企業との間のやり取りも、盛んに行われていました。

ネットワーキングイベント

▲ネットワーキングイベント

次回の入居者交流会は、9月下旬の開催を予定しています。詳細が決まりしだい、インキュベーション推進室Webサイトなどで紹介していきます。ぜひご参加ください。

設立手続きの実務(2)各種手続 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter4-6

起業の準備と法人設立・第6回 設立手続きの実務(2)各種手続

前回の連載で、法人登記が完了しました。これでいよいよ「株式会社」が、実体として出来上がったわけです。

でも、法人が誕生したからといって「登記したから、さあ商売だ!」として達成感を覚えてしまうのは、実はマチガイ。設立後にも、いろいろと手続があるのです。きちんと手続を済ませておかないと、無駄な損を重ねることにもなります。

まずは、以下のポイントをチェックしておきましょう。


1.銀行口座の開設

ビジネスを行う以上、おカネを出し入れする必要がありますが、そのためには、銀行口座の開設が必要です。

前回の連載で紹介した「銀行印」を使って、最寄りの金融機関に法人口座を開設します。大手銀行、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫など、日本国内の金融機関であればどこでもよいのですが、すでに個人口座を開設している銀行や、事務所から近い場所にある銀行で口座を開くのがよいでしょう。

口座を開設する際には、会社の事業内容のほか、銀行口座の主な利用目的(入金、出金、従業員への給与振込、など)についても説明できるようにしておきましょう。また、登記簿謄本、定款の写し、会社の実印の印影などを提出するように求められる場合もあるので、開設を申し込む前に確認しておくと手間が省けます。


2.税金関係(税務署、都道府県税事務所など)

会社で事業を行うと、法人税など、さまざまな税金が発生します。この税金の支払いについて何も気にとめず、年末になってからわたわたと慌てる人は、学生起業家にも社会人経験のある起業家にも、多数見られます。そうならないように、手続きを早めに済ませておきましょう。

税金といっても、税金の種類によって納める先が違ってきます。まず、税金には国税(税務署)、都道府県税(都道府県税事務所)、市町村税(市役所および町村役場)の3種類があります。

税務署に提出する書類にはいろいろありますが、まずは「法人設立届出書」があります。これは、法人設立登記の日より2か月以内に、登記簿謄本、定款の写し、株主名簿、設立時の貸借対照表などをそろえて提出するものです。提出先は、東京23区内に本店がある場合は税務署(国税担当)と都税事務所(都税担当)に、それ以外に本店がある場合は税務署(国税担当)、都道府県税事務所(都道府県税担当)、市役所または町村役場(市町村税担当)に提出します。

続いて「青色申告の承認申請書」があります。税務申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類がありますが、青色申告をすると、欠損金を繰り越すことができるなど、会社に対する税制上の優遇措置があります。法人の場合、白色申告のままでは優遇措置が受けられないので、青色申告の承認申請をしておくことをお勧めします。青色申告の申請は、法人設立から3か月を経過した日、または第1期目の事業年度の終了する日のいずれか早いほうが期限になっているので、開業したら速やかに申請しましょう。申請先は税務署になります。


図1 設立直後に必要となる税務手続

このほかにも、人を雇う場合(正社員に限らずアルバイトなども含む)には「給与支払事務所等の開設届出書」や「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」が避けて通れません。また、起業直後に必要というわけではないですが「棚卸資産の評価方法の届出書」などもありますし、消費税に関する手続もあります。税務手続の詳細については、のちほどChapterをあらためて詳しく説明します。

なお、節税を心掛けるのは重要ですが、だからといって事業の過程でムリをしたりしては、本末転倒です。会社の支払う税金は、事業活動に伴う必要経費と考えて、堂々と処理しましょう。また、税金について不明な点があれば、まずは税務署で相談しましょう(詳細:国税庁Webサイト)。あるいは、税務のエキスパートである税理士に相談してみるのもよいでしょう(詳細:日本税理士会連合会Webサイト)。


「白色申告」と「青色申告」の呼び名について

日本では、法人税や所得税などの納税にあたっては「申告納税制度」を取っています。すなわち、毎年度末に税金の額を納税者が自分で計算して申告することになります。この際、手続によって優遇措置を受けられるタイプの申告書が青色になっていることから、この申告書を「青色申告書」といいます(なんと、法令できちんと明記された正式な呼び名です)。一方、手続不要で特に優遇措置のないタイプの申告書は白色になっていることから、この申告手続は「白色申告」といわれます(税法上「白色申告」という規定はなく、通称です)。書類の種類が手続の呼び方に対応させるとは、シンプルながらわかりやすい呼び名ですね。


3.労働社会保険関係(労基署、ハローワーク、年金事務所)

会社設立後は、社長と役員だけで、従業員はいらない! 給料なんて支払う余裕はない! というのであれば、雇用関係は発生しません。しかし、事業を進めていけば、何らかの形で人を雇用して働いてもらうことになります。この場合、労働保険(労災保険、雇用保険)および社会保険(健康保険、厚生年金)の手続が必要になります。

労働保険については、まずは「労働保険関係成立届」を10日以内に、労働基準監督署に提出します。続いて、「雇用保険適用事業所設置届」「雇用保険被保険者資格取得届」を10日以内に、公共職業安定所(ハローワーク)に提出します。さらに、「労働保険概算保険料申告書」を50日以内に労働基準監督署に提出しますが、これは最初の「労働保険関係成立届」と同時に提出してしまうと手続が効率的になります。労基署とハローワークは、いずれも国の機関です。

社会保険については、「健康保険・厚生年金保険新規適用届」「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を5日以内に、年金事務所に提出します。年金事務所は、特殊法人「日本年金機構」の出先機関で、かつては「社会保険事務所」と呼ばれていました。名前は「年金事務所」ですが、年金だけでなく健康保険に関する事務もここで取り扱います。


図2 労働保険と社会保険の手続

開業直後に必要な行政手続はおおむね以上ですが、このほかにもさまざまなルールが必要になってきます。雇用契約(および契約終了)にあたって発生する手続きはいろいろと複雑ですが、人を動かすためには、避けて通れません。人事労務手続の詳細については、これもChapterをあらためて詳しく紹介します。なお、不明な点があれば、社会保険労務士に相談してみるのがよいでしょう(詳細:全国社会保険労務士会連合会Webサイト)。


タチの悪いルール無視はやめましょう

労働保険や社会保険は、法人が労働者を雇用する場合は、原則として必須になります。その負担はけっこう大きいので、なるべく低く押さえたくなるもの。しかし、これは任意に加入したりしなかったりを選択できるものではなく、無視した結果が手痛い損失につながることもあります。例えば社会保険料の場合、労使ともに負担を避けようとして未加入状態のままにしておくと、年金事務所の調査によって最大2年分の社会保険料を追徴されることになります。もしこの人が退社していたら、まさか追跡して本人負担分を払えともいえないので、結局会社が全額払わざるを得ません。どうみても割にあいませんよね。セコいことはやめましょう。


4.各種許認可手続き

業種によっては、行政庁(国、都道府県、市区町村)の許認可が必要になってくるものがあります。一例を挙げると…

  • ・仕事のマッチングをやりたい! →厚生労働大臣の職業紹介事業の許可が必要。
  • ・リサイクルショップを開きたい! →都道府県公安委員会の古物営業許可が必要。
  • ・ツアーを企画実施したい! →国土交通大臣の一般旅行業登録または都道府県知事の国内旅行業登録が必要。

それでは、自分のやりたい業務が許認可を必要としているのか、どうやって調べたらいいのでしょうか。答えは実はそう難しくはありません。許認可の対象となっている事業では、これまで誰も手がけていないようなものは、そもそも規制のしようがありません。裏を返せば、多少なりとも類似の事業を先に手がけている事業者があれば、それらが許認可や登録などの申請を出しているかどうかを調べればよいのです。

具体的には、先行他社をWebなどで探し、そのWebサイトで「東京都知事許可****号」などと書いてあれば、しかるべき手続がなされているのだ、とわかります(許認可が必要な場合、たいていは許認可を得ている旨を掲示しています)。

どうでしたか? 役所関係の手続きって、面倒ですね。でも、きちんとルールに則して処理しておかないと、あとで痛いしっぺ返しを食らうことがあります。安易に「こんなのやらなくてもいいよね」と思わないようにしましょう。

(渡邉謙信)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。

インキュベーション出身企業「株式会社リブセンス」を表敬訪問しました

インキュベーションセンタースタッフです。2012年8月24日には暦の上では処暑を迎え、これから秋が近づいてくる……はずなのですが、東京はまだまだガンガン照りの毎日、天気予報で最高気温の予想を耳にするたびにため息がもれそうです。節電が求められるとはいえ、我慢して暑いなかで過ごすのは体をこわすもと。熱中症対策にはくれぐれもお気を付けください。

さて、さる8月16日(木)、インキュベーション推進室のメンバー(室長、課長、スタッフ、コンサルタントの総勢6名)にて、かつて早稲田大学インキュベーション施設に入居していた「株式会社リブセンス(代表取締役社長:村上太一氏、2009年政経卒)」を訪問しました。リブセンスは、2011年12月に創業者社長としては最年少で公開市場に株式を上場したことで注目を浴びました(過去の記事を参照のこと)。

リブセンスエントランスにて

▲リブセンスエントランスにて。右から2番目が、同社社長の村上太一氏

今回は、渋谷区のオフィスにお邪魔しました。青をベースとして赤のアクセントを付けており、しゃれたデザインのオフィスになっています。

リブセンスの業績は好調で、2012年12月期の業績予想を上方修正したとのこと(詳細は同社Webサイトをご覧ください)。これだけ景気が冷え込んでいるなか、すばらしい実績です。

この日も暑い一日でしたが、企業経営をストイックに突き詰めている村上社長は、元気そのものでした。

設立手続きの実務(1)登記関係 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter4-5

起業の準備と法人設立・第5回 設立手続きの実務(1)登記関係


定款認証を受ける

さて、わたしの会社の憲法である「定款」がようやく作成できました。でも作成したからといって、安心してひと眠りしてはだめです。定款は「定款認証」を受けないと効力がありません。

経営超入門・第3回 株式会社のつくり方」でも説明しましたが、「定款」は公証役場で公証人の「定款認証」を受ける必要があります。公証とは、公式の認証のことで、「公証人」は法務大臣が任命した、国の公証業務を取り扱う公務員です。「公証役場」とは公証人が執務する事務所のことです。

定款の認証は、株式会社の本店所在地の都道府県内に公証役場を設置している公証人が行います。日本公証人連合会のWebサイトで公証役場の所在地を調べることができます。全国公証役場所在地一覧:http://www.koshonin.gr.jp/sho.html

わたしの会社は「東京都新宿区内に本店を置く」と定款に記載しているので、東京都内の公証人の認証を受ける必要があります。ここで気をつけて欲しいのですが、わたしは神奈川県の住人ですが、だからといって、神奈川県内の公証役場で認証を受けることはできません。必ず株式会社の本店所在地で定款認証を受けてください。

公証役場で定款認証を受けるにあたって、準備するものは以下のとおりです。

定款3通(公証人保管用(原本)、会社保存用(正本)、登記申請用(謄本))

すべての定款に発起人の署名(または記名)押印します。押印する印鑑はすべて発起人個人の実印になります。
発起人の印鑑証明 各1通

印鑑証明は、発行後3か月以内のものを用意しましょう。
定款認証時に欠席する発起人の委任状

もし定款認証時に欠席する発起人がいる場合には、委任状が必要です。委任状には、発起人個人の実印を押しましょう。
収入印紙

4万円の収入印紙が必要です。
公証人に手数料を支払うための現金

公証人に支払う定款認証手数料は5万円です。現金の用意を忘れずに。印紙ではありません。もちろんクレジットカードは使えません!

定款の謄本の交付手数料は、1枚につき250円です。こちらも現金です。公証人の手数料は印紙ではありません。
発起人の実印

発起人の実印は必ず持参しましょう。
その他

発起人に未成年者がいる場合は、「法定代理人(通常は親権者である両親)の同意書1通」「法定代理人の印鑑証明各1通」「戸籍謄本1通」を用意します。

また発起人が株式会社である場合は、「株式会社の登記事項証明書1通」「株式会社の印鑑証明1通」を用意します。
これで、定款認証に必要なものがすべて用意できました。それでは発起人全員で公証役場に出向きましょう。公証役場へは発起人全員で行くことが原則です。発起人の中で、どうしても行けなくなった人がいる場合は、その人から委任状を提出してもらいます。委任状には必ずその人の実印を押してもらってください。

公証人に必要な書類を提出し、定款認証が済みましたら、こちらが用意した定款に公証人による認証がされた旨が記載され、会社保存用(正本)と登記申請用の2通を受け取ります。そしてその場で公証人に手数料の現金5万円と謄本手数料(1枚につき250円)を支払います。


印鑑を作成する

定款認証が無事に済みました。これにより、発起人のよる定款作成行為が正しく成立されたことが公の機関で証明されました。社名も正式に決まりましたので、会社の実印をつくりましょう。株式会社の印鑑の種類と役割は以下のとおりです。

会社の実印(代表印)

法務局に登録する印鑑になります。「代表取締役印」などと刻んであります。法的に効力が大きい印鑑です。重要な契約書、届出、申告書などに使用します。
銀行印

銀行口座開設や銀行窓口で現金引き出し、振込等を実施する時に使用します。「銀行之印」などと刻まれています。
角印

2cm角くらいの会社名が入った印鑑で、領収書、請求書、納品書などの日常業務に使用します。

図1 株式会社の印鑑の種類と役割

以上の印鑑セットは街の印章店でも購入できますが、インターネットで安いもので2万円程度にて購入できます。


資本金を払い込む

次に行うのが「資本金の払い込み」です。払い込むのは発起人が定めた特定の金融機関(銀行等)の発起人個人名義の口座で、一つの口座に各発起人が振込をします。出資の払い込みが済みましたら、「出資の払込みを証する証明書」を会社設立時の代表者が作成します。これに押印する印鑑は会社の実印(代表印)になります。これに預金通帳で金融機関名、店名、口座番号および口座名義人が記載されているページと、発起人がそれぞれ発起人名で振り込んだ旨の記載のあるページのコピーを添付したら出来上がりです。


いよいよ登記

定款の認証、発起人名義の金融機関の口座に「資本金の払込み」が無事に済みましたので、いよいよ「登記」を行いましょう。「登記」とは、法人としての権利の保護と取引の安全と円滑化を図るために、会社の重要事項を公的な台帳に登録して、広く一般に公開する制度のことです。登記が完了してはじめて、会社の名前を名乗ることができ、また会社の名のもとに活動できるようになるのです。

なお会社設立登記は、一定の日から2週間以内に申請をすることが法律で義務付けられています。一定の日とは、発起設立の場合では、一般的に設立時取締役による出資金の払い込みや設立手続きが法令や定款に違反していないことの調査が完了した日になります。

「登記」は本店の所在地を管轄する法務局に会社の代表者が申請します。「登記」を申請する法務局を間違えないよう事前に法務局のWebサイトで事前に確認しましょう。

法務局に提出する主な書類は以下のとおりです。詳しくは法務局 商業・法人登記申請のWebページをご覧ください。

  • 株式会社設立登記申請書1通
  • 別紙(OCR申請用:紙文字を読み取る機械であるOCRを利用するための専用用紙。法務局で必要部数を取得しPCで打ち込む)
  • 定款謄本1通
  • 発起人の決定書
  • 就任承諾書
  • 選定書
  • 設立時代表取締役の就任承諾書
  • 印鑑証明書
  • 出資の払込みを証する証明書
  • 必要に応じて提出する書類 など

登記申請時には、登録免許税(資本金の1,000分の7で最低150,000円)を納付します。設立時の資本金はだいたい1千万円以下になりますので、150,000円分の収入印紙を登記申請書に貼り付けて法務局に納付します。


実際には…

以上が、登記関係の手続きになります。「いろいろ面倒だなぁ」と感じたら、これらの手続き全体を専門家に任せることもできます。手続き全体は丸投げしたいときは、費用がかかりますが、登記手続のプロである司法書士に頼んでみましょう。司法書士は司法書士会で紹介してもらうこともできます。日本司法書士会連合会のWebサイトをご覧ください。

また会社設立手続き中、自分でできることは自分で行い、定款認証などの諸手続だけを専門家である司法書士、行政書士に頼むこともできます。行政書士については、日本行政書士会連合会のWebサイトをご覧ください。

会社設立は上手に専門家を利用し、スピーディに行い、ビジネスをスタートさせましょう。

これでついに、会社ができました! しかし、会社が法人として活動していくには、登記以外にもいろいろな手続きが必要です。これらの手続きについては、次回の連載で説明します。

ワンポイントアドバイス

専門家に依頼すると、手数料がかかって高くつくのでは? と心配になる人もいるでしょう。しかし、会社設立手続きの支援を行う専門家は、「電子公証制度」によって、低コストで定款認証ができるのです。このため、司法書士や行政書士に依頼するほうが、自分だけで手続きを行うよりも、安く済むことも珍しくありません。

(渡邉健吾)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。

資本構成と役員構成はここがポイント 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter4-4

起業の準備と法人設立・第4回 資本構成と役員構成はここがポイント

前回の連載で、「会社の憲法」ともいうべき定款の作成について説明しました。ちょっと堅苦しい用語が多く、読むだけでげんなりしてしまったかもしれません。でも、会社を立ち上げるときに「こういう会社なのです」と表明するようなものです。売上に直結するものではありませんが、組織の軸になるものですから、手を抜かないようにしましょう。

その定款に記載できる事項のなかで、特に重要になるのが、資本構成(出資額や出資比率など。絶対的記載事項でもあります)と役員構成(会社法上は「会社の機関設計」といいます)になります。

資本構成のポイント

会社を作るにあたっては「資本金」が必要なのはご存じのとおり。会社を作るときに、事業活動に必要となる元手となる資金のことです。通常は、資本金を用意したときに、銀行の預金口座に入れておきます。

さて、この資本金の額ですが、株式会社を設立するためであれば、極端にいえば1円でも大丈夫です。ただし、本当に1円でスタートしても、会社設立からしばらくの間は、お金が入らずに出て行くばかりの状態が続きますから、社長が個人的に立て替える(会社と金銭貸借を行う)ことになり、経理手続上の手間ばかり増えてしまいます。実質的には「1円での創業」はやめておくのが無難で、あらかじめ現金を確保してから創業するのが常道です。

一般的には、会社を設立してから最低でも3か月程度の運転資金相当を用意しておくのがよいと言われています。学生がベンチャー企業を立ち上げるのであれば、売上ゼロがある程度続く覚悟が必要ですし、金融機関と付き合う場合のことなども考え、当面は100万〜300万円程度を用意しておきましょう。手元にお金がまったくない状態で、会社を立ち上げるなんてのは、もってのほかですよ。

額以上に重要になるのが、資本金の比率です。つまり、株式の持ち分をどのようにするか、ということです。創業の際には純粋に1人だけで事業化するケースは少なく、複数人でチームを組んで創業することのほうが多いでしょう。このような場合、例えば3人で創業するケースでは、出資する比率を、34%+33%+33%とするケースが見られます。しかし、こういった場合では、事業が軌道に乗る前に、組織として自壊することが非常に多いのです。

創業メンバーがそれぞれ株式を持つことによって、自分たちの会社という意識を持つことはできるものの、発言権もほぼ対等ということから、いざ意見の衝突が発生した場合に引っ込みがつかなくなり、けんか別れすることが多々あります(筆者もそのような事例を何度も見ています)。“お友達経営”は失敗する、そう思ってよいです。某オンラインモール経営企業ではありませんが、ベンチャー企業に必要なのは、民主主義ではなくスピードであり、調整役ではなく決定者なのです。いわば“王様”がいるのです。権限と責任を集中させるためにも、社長一人がほぼ全額、少なくとも議決権の3分の2超を出資することがよいでしょう


図1 創業時の株式比率では、社長がほぼ全額を押さえておきたい

なお、会社がある程度軌道に乗ってきた段階になると、金融機関からの融資、ベンチャーキャピタルからの出資受け入れなどの要素が入ってきます。これらについては、後のChapterにてご説明します。

役員構成のポイント

いわゆる「役員」をどのように配置するか、すなわち会社の組織をどうするかの骨格を定めることになります。これは絶対的記載事項ではありませんが、定款という形できちんと示しておくことで、取引先に対する信用確保を図ることができ、またなし崩しに変更が重なることを防ぐこともできます。

会社を構成する機関には、株主総会、取締役会、監査役などがあります。株主総会は絶対に必要ですが、これらの各機関はかなり自由に組み合わせてよいことになっており、その組み合わせは実に40パターン(!)を超えます。しかし、創業段階であれば、株式に譲渡制限があり、大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上)でないことが通常ですから、株主総会以外は1名以上の取締役だけで大丈夫です。一般的には、代表取締役を1人置き、その他の創業メンバーを取締役とすることになります。

会社の規模が大きくなったり、ベンチャーキャピタルなどから資金を入れたりする場合は、取締役だけではなく、取締役会を置くことになります。取締役会は、定款に定めることによって株主総会での権限を一部委譲できます。取締役会がない場合は、業務執行の重要事項はすべて株主総会で決める=株主の権限が強大になるため、実務的にも、取締役会がないと難しくなります。大ざっぱにいえば、外部株主が入る段階になれば、取締役会を置く必要があるといってよいでしょう。なお、取締役会を設置する場合は、取締役が最低3名必要です。

さらに、財務書類や決算の正確性を担保するための機関として、監査役があります。創業当初であれば、株主が株主総会にて直接監督することになり、当面はこれで問題ないでしょう。しかし、外部の株主が入るような段階になれば、やはり監査役を置いて書類の信用度を担保する必要が出てきます。またルール上も、取締役会を置いた場合は、実質的に監査役の設置が必須になっています(※1)。

※1:取締役会を置いた場合、監査役に替えて「会計参与」という機関を置くこともできますが、まだ一般的に定着したとはいいがたい段階です。

まとめると、最初は取締役だけでスタートし、外部株主が入れば取締役会と監査役を設置、というのがよいでしょう。


図2 会社の成長段階に応じた機関設計を

これで、会社の骨格ができあがりました。あとは書類を取りそろえて、しかるべき役所の窓口に持って行けば、「わたしの株式会社」が一丁あがり、となります。

次回と次々回では、会社の登記そのほかの手続きについて説明します。

(渡邉謙信)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。

健全な経営は健全な肉体と健全な精神に宿る! 第4回入居者セミナー(8月24日)開催のご案内

インキュベーションセンタースタッフです。立秋を迎えたとたん東京ではぐっと涼しくなり、窓の開く部屋ではエアコンなどいらないような気温になりました。このままほんものの秋になるのか、あるいはまたも猛暑に戻るのか。

さて、第4回を数える8月の入居者セミナーでは、早稲田大学スポーツ科学学術院の内田直教授を講師とし、「IT従業者のメンタルヘルス」というテーマで講演をしていただきます。内田教授は、睡眠や生体リズムの研究を主な専門としており、医師として臨床にもあたっています。プログラマーやシステムエンジニアなどは、不規則な生活を重ねた結果、体調を崩す人が多いものです。そのほかにも、いわゆる夜型の仕事を続けていて、あちこちガタがくることは珍しくありません。歳を取ってから不摂生を悔いても遅いのです! あらゆることで、心身が第一の資本です。自分の生活を見直すためにも、この機会を活用してください。


開催概要

件名 インキュベーションセンター 入居者交流会
主催 早稲田大学インキュベーション推進室
日時 2012年8月24日(金) 17:30〜19:00
(18:00から交流会)
内容 講師:スポーツ科学学術院 内田直教授
「IT従業者のメンタルヘルス」
※テーマ名は変更になる場合があります
会場 インキュベーションセンター オープンスペース
参加対象 入居者、コミュニティ会員、ゲスト、推進室関係者 ほか
定員 30名程度

参加申込みにあたっては、事前の参加予約が必要です。お手数ですが、参加ご希望者名、ご所属(早稲田大学学生は、学部学科名または研究科名、学年、学籍番号。他大学の学生は、学校名等および学部学科名または研究科名等。それ以外の方は職業および役職)、ご連絡先(電話番号および電子メールアドレス)をご記入のうえ、タイトルを「8月入居者交流会参加希望」として、インキュベーション推進室事務局まで電子メールにてご連絡ください。折り返し、推進室事務所よりご案内差し上げます。ご予約がない場合、また定員に達した場合には、原則として入場をお断りいたしますので、あらかじめご承知おきください。

なお、重ねてのご連絡となりますが、早稲田大学夏季一斉休業に伴い、インキュベーション推進室事務所は8月11日(土)から19日(日)まで休業となります。この間、事務所での直接のご対応のほか、電子メールや電話でのお問い合わせもお休みとさせていただきますので、ご了承ください。お問い合わせは、基本的に8月10日(金)までにお願いします。

これに伴い、インキュベーションセンターの共用スペース(オープンスペース、会議室、シェアードブース)もクローズとなり、ご利用いただけなくなります(個別の入居スペースは除く)。あらかじめご了承ください。

起業の準備と法人設立・第3回 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter4-3

起業の準備と法人設立・第3回 定款を作成しよう

事業を運営する場合、個人事業として進める場合と法人を設立する場合があります。これまで説明してきたとおり、ベンチャー企業として営利事業を行うのであれば、株式会社を選択するのが一般的ですが、「株式会社」という法人が法的、社会的に存在を認められるためには、いくつかの手続きを踏む必要があります。その多くは比較的単純な事務手続きで、司法書士などの専門家にすべて依頼してしまうこともできますが、こと「定款の作成」に限っては、積極的に取り組む必要があります。

定款の概要は経営超入門・第3回でも触れていますが、これは会社や組織についてのルールブックであり、俗に「会社の憲法」ともいわれます。いわば、株式会社経営の根幹をなす書類です。

さて、この定款に書く内容ですが、絶対に明記しなくてはいけないもの(絶対的記載事項)、なくても問題ないが定款に書いておかないと効力が認められないもの(相対的記載事項)、そのほか任意のもの(任意的記載事項)に分けられます。前2者は「会社法」という法律に定められているもので、具体的には、下の表のようになります。

表1 定款の絶対的記載事項と相対的記載事項
絶対的記載事項 相対的記載事項(一部)
1.目的
2.商号
3.本店の所在地
4.設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
5.発起人の氏名又は名称及び住所
6.発行可能株式数(※1)
1.変態設立事項(現物出資、財産引受け、設立費用等)
2.株式の譲渡制限
3.異なる種類の株式の発行
4.株主名簿管理人の設置
5.単元株主数
6.会社の機関設計
7.株主総会での決議の方法と事項
8.会社の解散の議決権の割合

※1:厳密には、会社設立登記申請時までに定款に定めればよく、必ずしも定款作成時に定めなければいけないものではない

会社法の条文であちこちに散らばっている相対的記載事項など、見ているだけでも目が回りそうになります。しかし、設立当初に押さえておくべきポイントは、そう多くはありません。今回は、重要なものについてのみ、確認しておきましょう。

目的(絶対的記載事項)

事業をする目的です。近い将来に実施する事業の内容を列挙します。

厳密には、会社の事業内容は定款に記載された事業目的の範囲内でのみ、認められることになっています。しかし、新しいビジネスチャンスは次々と生まれてくるもので、いちいちその都度定款を直していたりしては、新規事業などできません。したがって、もともと時間がかかることが想定されるもの(許認可を要するものなど)については比較的具体的に、それ以外は将来的に実施する“かも”しれない業務を盛り込むことになります。

商号(絶対的記載事項)

社名のことです。株式会社の場合、必ず「株式会社」の名称を社名に含めることになります。「株式会社起業ブートキャンプ」といった具合ですね。いうまでもなく会社名は、ずっとついてまわる“看板”ですから、長いこと使い続けることを前提に考えましょう。

なお、商号を考える場合には、既存の他社と混同しないような名称にしたり、他社の商標権を侵害するものでないことを確認したりする必要があります。ほかに類似の会社名や商品名があるかどうかは、GoogleなどWebの検索サービスを使うだけでもかなりわかりますし、登録されている商標については、特許電子図書館(IPDL)で検索できます。

また、会社名から事業内容やサービスなどのイメージが浮かびやすいかどうか、会社名でWebのドメイン名(「http://www.〜.co.jp/」の「〜」の部分)ですでに使われていないか、などもチェックポイントです。

本店の所在地(絶対的記載事項)

事業を行う本拠地です。「当会社は、本店を東京都新宿区に置く」といった具合です。

設立に際して出資される財産の価額又はその最低額(絶対的記載事項)

要するに資本金です。資本金の額については、次回の連載で説明します。

発起人の氏名又は名称及び住所(絶対的記載事項)

会社の発起人をここに明記します。「東京都新宿区西早稲田1丁目22番3号 起業花子」といった具合です。

株式の譲渡制限

原則として、株式会社の株式は、任意にやり取り(取り引き)することができます。しかし、自由な経営をするためには、経営者の意向に沿わない株主が出てくると、事業に支障をきたすことになります。これを防ぐため、定款で定めることにより、株式の譲渡にあたっては株主総会や取締役会などの決議を求めるなどの制限をかけることができます。ベンチャー企業に限らず、日本の非公開企業の大多数は、株式の譲渡制限を定款で明記しています。

会社の機関設計

定款では、会社にどのような機関を置くかを定めることができます。これではわかりにくいのですが、「株主総会」や「取締役会」といった機関をどう設けるか、ということです。機関設計についても、次回の連載で説明します。

株主総会での決議の方法と事項

株主総会は会社の最高意思決定機関であり、そこでの決定においては、株式数に応じて議決権が所汁のが原則です。定款において、株主総会の定足数(総会成立に必要となる出席者数)や決議要件(議案を可決するのに必要となる賛成者数)を定めることができます。なお、一般的な事項を決議する「普通決議」については、定足数をゼロにすることも可能ですが、定款の変更など特に重要な事項を決議する「特別決議」については、定足数は最低で3分の1以上となっています。

どうでしょうか。「えっ、会社を作るときに、こんなに決める必要があるの?」と思われるかもしれません。実際には、最初から何でも決めなくてはいけないわけではなく、後で変更できるものもたくさんあります。最初から完璧を期して「キレイな書類」を作るのではなく、どのような会社にしていくかを考えながら、書いていく内容を整理しておくとよいでしょう。

法人登記に必要な手続きについては、「商業・法人登記 Q&A」がよくまとまっています。また、定款の記載事項については、登記所(法務局)の担当官が相談にのってくれますので、積極的に窓口で問い合わせることをお勧めします。「書いたから受理してね」では、いろいろと困ることになりますよ。

次回は、今回の内容のうち、資本構成と役員構成について説明します。

(渡邉謙信)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。

人を使うための心得とは 〜2012年度第3回入居者交流会レポート〜

インキュベーションセンタースタッフです。いよいよ夏本番を迎え、センターの前を通る新目白通りには陽炎が毎日ゆうらゆうら。昼休みになっても、何だか外に出たくなくなる日が多くなってきました。夏バテしないためにも、朝食や昼食はしっかり取るべきだと、頭ではわかっているのですが。

さて、7月27日(金)、2012年度の第3回となるインキュベーションセンター入居者交流会を開催しましたので、そのレポートをお送りします。今回のセミナーでは、インキュベーションセンターの人事労務アドバイザー、社会保険労務士早川幸男事務所の早川幸男氏(特定社会保険労務士)を講師として、「従業員を使用する前に知っておきたい2点」というテーマで、お話いただきました。

事業を拡大して売上を伸ばしていこうとすれば、創業メンバーだけですべてをこなすのは不可能ですから、人の力を使うことになります。これが「従業員(労働者)を雇用する」ということになります。雇用のスタイルには、正社員や契約社員(期間社員)、アルバイト(パートタイマー)などさまざまなスタイルがありますが、人を雇用するからには、事業者として負うべき責任がいろいろあります。したがって経営者は、ポイントをきちんと押さえておく必要があります。

講演では、従業員を雇用する際に必要となる、労働保険(労災、雇用)や社会保険(健康、厚生)と、就業規則など社内規定の整備を中心に説明がなされました。労働社会保険には会社負担分(そして従業員負担分)が大なり小なりあるものですが、計算する際の基となる金額を適宜調整することで、労使双方とも負担が軽減される例を具体的に計算して示すなど、実務的な内容に富んでおり、参加者は熱心にメモを取りつつ、話に聞き入っていました。

また、早川事務所のパートナー社会保険労務士である永島英雄氏より、中小企業向けの助成金についての説明があわせて行われました。

早川氏による講演

▲早川氏による講演

続いてネットワーキングイベントが行われ、参加者同士の意見交換がなされました。約35名の参加があり、入居企業や会員企業との間のやり取りも、盛んに行われていました。

ネットワーキングイベント

▲ネットワーキングイベント

次回の入居者交流会は、8月24日(金)に開催します。次回は、早稲田大学スポーツ科学学術院の内田直教授に、事業者や従業者の健康管理などをテーマとした講演をしていただく予定です。詳細が決まりしだい、インキュベーション推進室Webサイトなどで紹介していきます。ぜひご参加ください。