起業家や投資家がびっしり集まる! 起業を目指す人のための“出会い”の場を提供します

早稲田大学アントレプレヌール研究会が主催する起業家支援イベントが、7月9日(月)にインキュベーションセンターにて開催されます。起業に関心のある学生や若者が集まり、現在活躍中の若き経営者やエンジェルと出会える場。オープンでフリーな、わいわいと活気あふれる場を提供します。ぜひご参加ください。


開催概要

件名 co-creators gathering「こくり」第3回
主催 早稲田大学アントレプレヌール研究会
共催 早稲田大学インキュベーション推進室
ウエルインベストメント株式会社
後援 一般財団法人大川ドリーム基金
日時 2012年7月9日(月) 18:15〜19:45
内容 <ゲストスピーチ>
株式会社trippiece 石田言行氏
株式会社プライムアゲイン 阿部伸弘氏
会場 インキュベーションセンター オープンスペース
参加対象 早稲田大学学生、ベンチャー企業経営者、ベンチャー企業支援者 ほか
お申込み 専用Webサイトより事前申込み
申し込み締切6月29日(金)
お問い合わせ kokuri@weru.co.jp
早稲田大学アントレプレヌール研究会(担当:瀬戸)03-5292-0788
ウエルインベストメント株式会社(担当:前田)03-5772-0471

徹底的な市場分析と競合調査 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter3-2

事業計画・第2回 徹底的な市場分析と競合調査

市場調査は何のためにするのか?

前回の連載で、事業計画について説明しましたが、実際に資料を作成する際には、市場調査の一環として「競合」(コンペティター:市場で同様の製品やサービスを提供する他社)を調べる必要があります。事業を開始してから競合調査をして強みを考えるという方法もありますが、できればアイデアの段階で市場調査をしておくことが望ましいです。

では、なぜ市場調査が必要なのでしょうか? いろいろな答えが想定されますが、原点に立ち返るとやはり「競争」に勝つための市場調査であることを忘れてはいけません。競争に勝つためにはどうしたらよいか? 自分が実施しようとしている事業が、競合調査の結果をもとに優位性を確保できる戦略を立案することが求められます。

市場調査の方法

市場調査には様々な手法がありますが、いったい何が最適なのでしょうか? それは、自分がやろうとしている事業内容、業種、特殊性などによって異なります。会社を継続的に成長させていくためには、将来の市場性について分析し、自社を成長させるための戦略を策定することが欠かせません。では、どのような項目が必要なのでしょうか。

(1)マクロ環境分析

外部要因について分析することです。例えば、少子高齢化やユビキタス化、電力革命など、自社事業に関連する市場のトレンドを分析することです。
(2)顧客分析

市場規模の変化や他の市場との関係性から、需要を予測します。
(3)他社分析

次に、類似事業をやっている会社について調べます。
(4)自社分析

さらに、類似企業の情報をもとに自分の会社についても分析を行います。
(5)全体分析

その上で、全体を見渡して総合的な分析を行います。強み・弱みなどが明確になれば、持続的な成長を達成するための戦略が策定できます。

ワンポイントアドバイス

先行事例を調査する際には成功事例に着目しがちですが、失敗事例を調べることも有効です。先人の失敗に学び、余計なコスト発生を回避できるでしょう。また、なぜ失敗したのか、その理由を改善できれば、新たなビジネスを生み出すチャンスにもなります。

(耒本一茂)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。

テクノロジーを事業化するとは、こういうことだ!「第1回 ベンチャーやろうぜ!」開催のご案内

早稲田大学インキュベーション推進室では、7月5日(木)に、理工系の学部学生、大学院生、若手研究者を中心とした第1回起業サポートイベント「ベンチャーやろうぜ!」を開催いたします。

自分の研究成果、開発しているプロダクトを、世の中に広く活用させたい。技術者であれば、分野を問わずそう思うものでしょう。その際、企業や研究機関で製品化するほかに、自分たちの手で会社をつくり、それを自分たちで直接製品化するという選択肢もあります。ベンチャー支援を担当しているインキュベーション推進室が開催する起業サポートイベントは、あなたの技術を、商品やサービスへ昇華するためのお手伝いをします。

参加にあたって、起業や経営に関する知識は必要ありません。まず、起業するとはどういうことか、起業すると何ができるかについて、感じていただきたいと思います。なお、理工系を主対象とはしていますが、文科系の学生も参加可能です。

ゲスト講師は、株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズの小野哲太郎氏。独自性とスピードの両方が求められるWebサービスの世界で求められている能力は何か。開発の世界では何が起きているのか。さまざまな現場を見てきた経験を基に、語っていただきます。質疑応答の機会も用意しているので、突っ込んだ話を直接聞くこともできます。ご期待ください。


開催概要

件名 第1回起業サポートイベント「ベンチャーやろうぜ!」
主催 早稲田大学インキュベーション推進室
日時 2012年7月5日(木) 18:15〜19:45
内容 講師:株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ 小野哲太郎氏
会場 インキュベーションセンター オープンスペース
対象 理工系の学部学生、大学院生、若手研究者(文系学生も参加可能)
定員 30名程度

参加申込みにあたっては、事前の参加予約が必要です。お手数ですが、参加ご希望者名、ご所属(学部・研究科、学科・専攻等)、学年、学籍番号をご記入のうえ、タイトルを「起業サポートイベント希望」として、インキュベーション推進室事務局まで電子メールにてご連絡ください。折り返し、推進室事務所よりご案内差し上げます。ご予約がない場合、また定員に達した場合には入場をお断りする場合もありますので、ご了承ください。

事業計画は必要か? 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter3-1

事業計画・第1回 事業計画は必要か?

Chapter2で、ビジネスプランの作り方とブラッシュアップについての説明を行いました。その先のステップとして、起業の手引書などには、必ずといってよいほど「事業計画(書)の作成」という項目が入っています。

それでは、起業する際に「事業計画」は絶対に必要なのでしょうか? 人によっては、不要だという方もいるかと思います。創業時のアイデアがうまくヒットすれば、事業計画がなくても問題ないでしょう。しかし、だからといって「だから作らなくてもよい」と言ってしまってよいのでしょうか。そんなことはありません。今回は「事業計画」を作成する意義と活用方法についてご説明します。

事業計画の意義は?

事業計画作成の意義は何なのか? その答えを見つけるためには、「事業」のそもそもの存在理由と向かい合う必要があります。例えば、高齢者を助ける仕事がしたいというような思いでもよいですし、5年後に1億円の資産を確保したいとかでもよいでしょう。

目標が定まれば、自分が何をしたいかについて、いつ何をしていくか、大きな目標をどう実現していくかを事業計画に落とし込みます。事業計画を作成することで、新事業の立ち上げを円滑にし、成功の確率を高めることができます。文書にしなければ、日々の業務に追われる中、重要なことをすぐに忘れてしまい、方向が定まらない状況に陥ることもあります。地図の役割を果たすと考えられます。

事業計画で必要な項目

事業計画を作成するには、以下のような項目が必要です。

  1. 会社概要
  2. 経営方針、理念
  3. 事業内容
  4. 市場分析
  5. 販売戦略
  6. 利益計画
  7. 資本政策

重要なポイント

重要なポイントは、まず3〜5年後に向けて会社をどう成長させていくかということを考えることです。業界の将来動向を先読みしてどのような戦略を描くか、これまでの事業とはあまり関係のない新たなビジネスを立ち上げていくことも可能です。自由度は大きいですが、経営者のスキルやセンス、先見性、創造力などが大きく問われるところでもあります。事業内容は一つでもよいですし、必要資金が少ないものから順に立ち上げていくという方法もあります。事業は一つでなくてもよいことを理解し、複数の事業を計画的に立ち上げていくことで、どう会社を成長させていくかが問われます。

資料作成のポイント

  • 素人にもわかるように簡単に図表をまとめる
  • 人件費や賃料、その他経費をコストに入れる
  • 競合は誰かを明確にして、差別化を図る
  • わからないことは自分の頭で考えて、およその数値を入れてみる
  • 余裕があれば、事業に必要な契約、営業候補先、製造委託先など必要なものを盛り込む
 

それでは次回以降、具体的にどのように作っていけばよいのか、見ていきましょう。

(耒本一茂)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。

申込み締切迫る!「早大・産総研ベンチャーフォーラム」開催のご案内

5月24日の本欄でもご案内しておりますが、6月29日(金)、独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研)と早稲田大学の共同主催によるイベント「早大・産総研ベンチャーフォーラム 〜明日に羽ばたくベンチャー起業を目指して〜」を開催します。

会場は、早稲田大学正門からすぐの位置にある、小野記念講堂。「フレッシュネスバーガー」を創業した株式会社フレッシュネス 栗原幹雄社長による基調講演に続いて、産総研発ベンチャー企業およびインキュベーションセンター入居ベンチャー企業によるプレゼンテーションが行われます。

インキュベーションセンター入居企業では、3D映像コンテンツの制作とプロデュースを行う「クオリティエクスペリエンスデザイン(QXD)」、ソーシャルスケジューリングサービスの開発と提供を行う「エーテル」の2社が発表。早稲田大学で活動しているベンチャー企業の実情を知りたいという方はもちろん、事業内容を適切に説明するにはどうすればよいか悩んでいる人にも、勉強になるでしょう。

申込み締切が6月15日(金)に迫っているので、お申込みがまだの方は、お急ぎください。なお、インキュベーションセンター入居者およびインキュベーションコミュニティ会員の方は、インキュベーションセンター事務所までお申し出ください。


開催概要

件名 早大・産総研ベンチャーフォーラム 〜明日に羽ばたくベンチャー起業を目指して〜
主催 独立行政法人 産業技術総合研究所
早稲田大学 産学官研究推進センター
日時 2012年6月29日(金) 13:30〜17:10
(17:30から交流会)
会場 早稲田大学 小野記念講堂
お申し込み 専用Webページをご確認のうえ、お申し込みください
※入居者、会員の方は、推進室事務所までお申し出ください

人に説明してブラッシュアップ 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter2-5

ビジネスアイデアの着想とブラッシュアップ・第5回 人に説明してブラッシュアップ

5回にわたってビジネスアイデアについて説明してきたChapter2も、いよいよ最終回。前回の更新では、実際にアイデアを生み出すために、どんな工夫ができるのか、主にビジネスの現場で使われる、フレームワークについてご紹介してきました。今回は、最後ということで、ビジネスアイデアのブラッシュアップについて述べていきたいと思います。

ビジネスアイデアは思いついたら終わりではありません。せっかく思いついたアイデアも、すでに似たようなアイデアを実行している人がいることがわかったり、実際に実行できるか検討してみると難しいことがわかったりすることも多いのです。ですが、それで諦めなければいけないということもありません。新たな課題や問題がわかれば、またそれを解決するアイデアを生み出せばよいのです。そういった課題と問題解決のプロセスを積み上げていくことで、なかなか他人にはまねのできない、優れたビジネスアイデアに昇華していきます。

このように、アイデアを昇華させていくことを、ビジネスアイデアのブラッシュアップと呼びます。このブラッシュアップに役立つ方法は、自分で考え続けることも大事ですが、人に話してみる、これが非常に有効です。自分ではなかなか思いつかない課題や問題を指摘されることもあれば、思わぬ解決策を提示されることもあります。ビジネスアイデアは思いついたら、自分と知識や経験、バックグラウンドの違う人に話してフィードバックを得ることが大切です。

アメリカのシリコンバレーで、コンサルタントを務める渡辺千賀さん>(Blueshift Global Partnersのファウンダー兼社長)が、ブログ「On Off and Beyond」の中で、Foodspottingという食べ物の写真を共有するアプリで成功しているアメリカのベンチャー企業の創業者、Alexa Andrzejeskiの言葉を紹介しています。

彼は、Foodspottingというビジネスアイデアを思いつきましたが、エンジニアではなかったため、サイトやアプリケーションをプログラミングすることができず、半年間はビジネスをスタートできず、エンジニアを探すことに費やさなくてはならなかったそうです。But it turned out to be incredibly valuable. These 6 months forced me to share my idea with others, gather feedback and refine my vision. (でも、この期間が実はとても価値のあるものだったのです。この6か月で、他の人と自分のアイデアをシェアせざるを得なくなり、フィードバックを受けビジョンを洗練することができました)[1]

つまり、ビジネスはスピードが大切なのは言うまでもないことですが、ビジネスアイデアをブラッシュアップするために時間をかけることも、一方では非常に大切なのです。

また、アメリカでインディーズのCDをインターネットで販売するアイデアで成功したCDBabyの創業者、Derek Silversの言葉として、It’s so funny when I hear people being so protective of ideas. (People who want me to sign an NDA to tell me the simplest idea.)[2]を紹介しています。これは、「アイデアを過度に守ろうとしている人を見るととてもおかしいね。とっても単純なアイデアを僕に話すのに、わざわざNDA(秘密保持契約)にサインしろなんて言うんだよ。」ぐらいの意味です。

渡辺さんは、(起業アイデアを固めるために)実はとても大事なのが「アイデアを人に説明しまくる」ということではなかろうか、と思うのでした。「アイデアを盗まれる」と心配する人が多いが、ほとんどの場合盗まれたりしない。というか、頼んでも盗んでくれない、というのが普通ではないかと思います[3]と言います。本当に同感ですね。

もちろん、アイデアを大切にするということは重要なことです。ただ、それに固執するあまり、ブラッシュアップできる機会を逃さないようにする、これもまた重要なことなのです。

ビジネスアイデアについて5回にわたり述べてきました。いかがだったでしょうか? ビジネスアイデアは、ひらめきが大切です。いろいろな面白いビジネス、考えつくされたビジネスモデルを知るたびに、こんなひらめきを得たいを思うことも多いと思います。でも、そうした優れたアイデアは、ひらめくのをただ待っているだけでは生まれません。常に興味のあるテーマやビジネスについて情報を集め続けて、問題意識・課題解決を意識して、考え続けることが大切です。そして、思いついたアイデアは人に話して、どんどん膨らませていってください。

次回からスタートするChapter3では、ブラッシュアップしたビジネスプランを基に事業を始めるときに必要となる、事業計画がテーマとなります。出資者はもちろんのこと、さまざまなステークホルダーから見て、先のわからない事業など、怖くて付き合う気にはなりません。きちんと説明できるようにするにはどうするかを解説します。ご期待ください。

(工藤元)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。

社会起業家支援施設を見学してきました

インキュベーションセンタースタッフです。2012年6月6日には、太陽の前を金星が横切るという非常に珍しい現象が起きたはずなのですが、東京では朝から午後まで雨が降ったりやんだり。晴れ間が出てきたのは夕方でした。5月21日の金環食のときは、ちょうど雲の切れ目からリング状の太陽が見られたのですが、そううまくはいかないものです。

さて、さる6月4日(月)、インキュベーション推進室のメンバー(室長、課長、スタッフ、コンサルタントの総勢6名)にて、墨田区本所にある「ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA」を見学してきました。ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDAは、社会的課題を解決するためのビジネスにチャレンジする起業家を支援するためにつくられた施設で、東京都の外郭団体である東京都中小企業振興公社が運営しています。

ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA 外観

▲ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA 外観

かつては「ベンチャーSUMIDA」という名称で運営されていましたが、施設をリニューアルしたうえで2011年夏にオープン。エントランスのデザインはなかなかしゃれたものになっています。2012年6月現在、入居している事業者は12者。業種も形態もさまざまです。4月の入居者交流会で講師を担当した三田大介氏が運営する配財プロジェクトも、ここに入居しています。

ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA エントランス

▲ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA エントランス

さっそく中に入り、施設およびサービスの概要について、説明を受けました。入居審査にあたっては事業性と社会性の両面で判断しており、稼働率の向上を急ぐよりも、入居者の質の確保に重点を置いているとのことです。また、入居事業者の合同会議の開催、外部講師を招聘しょうへいしての各種イベントを実施するほか、入居者相互の交流を活性化させたいという考えのもと、いろいろな取り組みを行っています。

玄関ホール

▲玄関を入ってすぐのホール

玄関ホールの壁面には、事務所からの通知や案内を行う掲示とは別に、入居している事業者が行う案内や紹介記事なども掲載されています。特に目を引いたのは、大きな地図を壁に貼り、お勧めのスポットを付せんに書いて貼り付けるというもの。地域に密着してビジネスを展開していく施設ならではの取り組みといえるでしょう。

ホールの掲示

▲ホールの掲示。付せんの貼られた地図が目を引きます

建物はそう新しいものではありませんが、現在の施設として利用するにあたってリニューアルされており、清潔感があります。また、柱が太く窓が概して小さいこともあり、頑丈そうな印象を受けます。

オフィススペースの廊下

▲オフィススペースの廊下

もともとは繊維関係の研究所として利用されていたということで、いろいろな器財を置くことを想定していたのでしょうか、天井がかなり高く、ゆったりしています。

オフィススペースの個室入口

▲天井がかなり高くなっています

施設の周囲には、高層マンションや町工場、古くからの個人商店などが入り交じっています。こういう街だ、とひとくくりに説明するのは難しく、むしろいろいろな要素を兼ね備えた地域が広がっているといってよいでしょう。なお、都営浅草線の本所吾妻橋駅へは歩いて8分、都営大江戸線の蔵前駅へは歩いて11分です(実際に歩いて測ったもの。個人差や信号待ちなどで変わります)。

オフィス前の道路

▲オフィス前の道路

なお、オフィスにある窓からは東京スカイツリーはほとんど見えません。一部の窓からは先端部分がちょこんと頭を出していますが、近くのマンションが遮ってしまっています。残念。そういうわけで、蔵前駅近くの厩橋から撮ったカットを1枚、おまけで。

東京スカイツリー

▲おまけ。

情報整理の方法 連載講座「起業ブートキャンプで鍛えよう!」Chapter2-4

ビジネスアイデアの着想とブラッシュアップ・第4回 情報整理の方法

前回の連載では、アイデアの生まれるメカニズムについて見ていきました。今回は、では実際にアイデアを生み出すために、どんな工夫ができるのかを考えてみましょう。

いわゆるクリエイティブと呼ばれるような、常にアイデアを出し続ける仕事をしている方たちに「どうやってアイデアを生み出しているの?」と話を聞くと、それぞれアイデアを生み出す方法はさまざまあっても、かなり似ている答えが返ってきます。ひとつは、情報をできるだけたくさんインプットして考え続けること。これは、これまでのブログで紹介してきたビジネスアイデアの発想法に近いですね。そしてもうひとつは、情報や知識を整理して、考える視点や発想を変えるきっかけにするというものです。今回は、この「情報を整理する」というところに注目してみます。

情報を整理するために、ビジネスの現場ではよく、「ブレインストーミング」と呼ばれる手法が使われます。これは、数人であるテーマについて、自由に意見を出していくという方法です。コツとしては、他人の意見を絶対否定せず、他人の意見を利用してさらにアイデアを出していき、とにかく数多くのアイデアを出していくというものです。たくさんのアイデアをホワイトボードに書きだしたり付せんで張り付けたりして、まとめて整理してみることで、また新たなアイデアが出るきっかけをつくり、さらに意見を出し合います。

同じように情報を整理する方法として、「マインドマップ」と呼ばれるやりかたもあります。ブレインストーミングと違って、自分ひとりで考えを整理する方法ですが、まず中心となるテーマや言葉から、発想される考えや言葉を放射状にどんどんつなげて図にしていきます。こうすることで、自分の考えが整理され、新たな発想が生み出されるといわれています。

ビジネスの現場では、情報を整理するフレームワークがよく使われます。たとえば、「ポジショニングマップ」。これは、多くは2軸の評価軸で市場にある商品を整理することで、取りきれていない市場を見つけたり、自社商品のダブりを確認したりする方法です。下図は、ペットボトルのお茶の仮想ポジショニングマップです。

図1 ポジショニングマップ[1]

市場と製品の2軸で、成長戦略を考える「アンゾフマトリックス」と呼ばれるフレームワークもあります。

図2 アンゾフマトリックス

図2で、たとえば既存市場で販売している既存製品を、製品を変えずに新規市場に展開してはどうか、逆に同じ市場に新規製品を展開してはどうか、など、どうやって成長していくかを考えるフレームワークです。

最後に、情報を整理するフレームワークとして、オズボーンのチェックリストを紹介します。何か新しいものを発想するとき、最初から新しいものを生み出そうとはせず、既にあるものに変化をくわえることで、新しいものを生み出そうとする手法です。オズボーンのチェックリストは、そのために、どんな変化を加えるかをまとめたものです。

  • □転用したら?(Other Use)
  • □応用したら?(Adapt)
  • □変更したら?(Modify)
  • □拡大したら?(Magnify)
  • □縮小したら?(Minify)
  • □代用したら?(Substitute)
  • □置換したら?(Rearrange)
  • □逆転したら?(Reverse)
  • □結合したら?(Combine)

リスト1 オズボーンのチェックリスト[2]

こうしたフレームワークを必ず使わないといいアイデアが生まれない、という訳ではもちろんありません。ですが、アイデアに煮詰まったときなど、参考にしてみるといいと思いますし、フレームワークを使うと、うまく考えが整理され、モレやダブりを防ぐこともできます。ぜひ参考にしてみてください。

  • 【注】
  • [1] 井徳正吾『プロフェッショナル企画書』日本能率マネジメントセンター、2008年による。
  • [2] 加藤昌治『考具』阪急コミュニケーションズ、2012年による。

(清水康)

本連載「起業ブートキャンプで鍛えよう!」は、起業を志し、会社をつくり、事業を自分でつくっていきたいと思う人に向けた、起業入門向けの連載講座です。早稲田大学の学生や教職員によるベンチャー企業を数多く見てきた、早稲田大学インキュベーション推進室のスタッフ(コンサルタント、事務スタッフ)が、さまざまな実例を基に解説します。読み進んでいくのに特別な知識は必要ありません。市販の参考書には載っていないノウハウを集めた、学生による起業を意識した連載です。なお、本連載における掲載内容は、各執筆担当者の個人的見解に基づくものであり、必ずしも学校法人早稲田大学の見解に基づくものではありません。