揉んで、磨くと、輝いた 〜ベンチャーブーツキャンプ実施レポート〜

インキュベーションセンタースタッフです。梅雨あけとともに猛暑が続き、出勤時のあいさつが「今日も暑いですねー」で統一されて幾星霜。しばしの雨も恵みとはならず、降れば降ったで落雷やら洪水やらで大弱り。メリハリが利きすぎる天気というのも、困ったものです。

22日の本欄で「ベンチャーブーツキャンプ」をご紹介しましたが、さる7月23日(金)に、2010年度1回目となるベンチャーブーツキャンプを実施しましたので、そのレポートをお届けします。この日も暑い日でしたが、インキュベーションセンターの中は、別の意味で熱い空間になりました。

今回は、グローバルCOEプログラムに採択されている「グローバル ロボット アカデミア」拠点を形成する研究室に属する博士課程の学生2名が、自分の研究成果概要を説明。それを事業化するため2つのグループに分かれ、ブレーンストーミングを行ったのち、ビジネスへと落とし込むための議論がなされました。発表したのは、藤江正克研究室に在籍する松下詩穂さん、高西淳夫研究室に在籍するクラウス ピーターセンさんのお2人です。

▲今回発表した、松下詩穂さん(左)およびクラウス ピーターセンさん(右)

この議論では、発表した学生のほか、ほかの分野の学生、ベンチャー企業経営者、そしてインキュベーション推進室のシニアコンサルタントや教職員を交え、侃々諤々たるやり取りがなされました。ブレーンストーミングで出されたアイデアも多種多様で、テーブルやホワイトボードは付せんでびっしりに。

▲その技術シーズ、どう使えるのだろう… 議論百出です

議論がひと区切りついたところで、ビジネスアイデアへのまとめと発表が行われました。発表の詳細についてはお伝えできませんが、「技術シーズを社会に活かしたい」という考えがブラッシュアップされ、ビジネスにつながっていく流れをつくることができました。このような結果になったのは、それだけ多用なアイデアが出され、そして有用な問題提起がなされたためにほかなりません。議論のための議論ではなく、課題解決のための議論。それに参加した人からも、「外部の人から新鮮な意見をもらえる貴重な場だった」「真剣に考えて発言できるいい機会だった」など、満足できたという声が多く寄せられ、非常に有意義なものになったと思います。

▲最後に大江室長がまとめ

インキュベーション推進室では、このように技術シーズを基にした議論、そして事業性評価までを行う試みを、これからも行ってまいります。乞う、ご期待!

チャレンジャースピリット爆発! ベンチャー起業家養成基礎講座表彰式

シニアコンサルタントの耒本一茂くるもとかずしげです。今日は7月21日(水)に開催された大和証券グループ寄付講座「ベンチャー起業家養成基礎講座」のビジネスプランコンテスト結果発表会&交流会を開催いたしましたので、その模様をお届けします。

ベンチャー起業家養成基礎講座は、今年で6年目になります。過去に総勢450名程が受講して、既に7人が起業しています。今年はどうなるでしょうか?とても楽しみです。

▲「ベンチャー起業家養成基礎講座」の講師陣。右から、並木秀男教授、大江建教授、鈴江栄二客員教授、耒本。左端はゲストスピーカーの鈴木理晶弁護士

全受講者107名中、最後まで残ったのは60名強。予選で勝ち残った13名を代表に12チームで決勝戦を行い、優勝・準優勝を決めました。授業はビジネスプランの作成方法を重点的に行ったため、それなりにレベルの高い戦いとなりました。優勝・準優勝は以下の通りです。おめでとうございます。

優勝
 
政治経済学部 奥田淳太 さん
「入院患者向け配達レンタルサービス」
準優勝
 
創造理工学部 近藤太朗 さん
「電子漫画の海外展開」

▲優勝した奥田さん。大江教授より賞状を、耒本よりコメントを受け取る

早稲田大学インキュベーションセンターでは、学生起業家などを対象に、月額1万円でシェアードブースなどが利用できる「インキュベーションコミュニティ」という仕組みをもっております。起業後のフォローもできる最新鋭の支援システムです! 詳細は、4月13日の記事「インキュベーションコミュニティのご案内」をご覧ください。

また、学生からのアンケートでは、起業について人生の選択肢の一つとして理解できた。講師陣からの熱意が伝わってくる授業だったなど有難い意見をいただけました。若い力と可能性を持つ大学生が、この授業を受けることで次々と新たなことにチャレンジしていき、日々成長していくことを願います。

種から芽が出る、その瞬間(とき)に 〜ベンチャーブーツキャンプ(7/23)のご紹介〜

早稲田大学インキュベーションセンタースタッフです。梅雨も明けていよいよ夏本番。ジリジリと照りつける太陽に、やたらと元気なセミのバックコーラス、オフィスの外に出るにも勇気がいるような時季になりました。実際、無防備に外出すると熱中症になる危険もありますので、暑さ対策にはくれぐれもご注意を。

お天気キャスター的なイントロはさておき。インキュベーション推進室では、事業化を期待できる早稲田大学内の学内シーズ(研究成果)を発掘し、それをブラッシュアップするという活動を行っています。名付けて、“早稲田大学ベンチャーブーツキャンプ”。特に、ハイテク型ベンチャー企業の創出を図るため、起業意欲のある理工系の大学院生や若手研究者をサポートするというものです。

こう書くと、これまでにもご紹介した起業家教育のカリキュラムかと思われるかもしれませんが、さにあらず。これは、実際に研究して成果を出している大学院生や若手研究者が、半日をかけて、ブレインストーミングなどを通じてビジネスプランの作成から発表までを身につける、集中特訓のようなものです。しかし、研究成果をビジネスにしようとしても、本を読むだけ、人に相談するだけでは、なかなかピンとこないものも多いはず。それを、この半日にわたるキャンプで、徹底的に考え、議論することによって、形あるものにしようとするわけです。インキュベーション推進室は、そのセッティングをさせていただきます。

研究成果という種から、ビジネスにつながる芽が出る。そんな瞬間にドキドキワクワクしたい方は、ぜひインキュベーション推進室までご連絡ください。次回のベンチャーブーツキャンプは、明日7月23日(金)の13時から18時に行います。

注目の早稲田大学発入居ベンチャー!(7) 「グローバルエコシステム」

こんにちは。インキュベーション推進室シニアコンサルタントの矢澤利弘です。今日は早稲田大学発ベンチャー企業の「株式会社グローバルエコシステム」をご紹介します。同社は今年の5月26日に設立されたできたてホヤホヤのベンチャー企業です。早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科博士後期課程に在籍する清水康氏が代表取締役を務めています。

会社名「グローバルエコシステム」からも分かるように、同社は、一企業だけでなく、数多くの企業や産業を取りこんだ環境負荷の少ないビジネスエコシステムを構築し、社会全体で資源を循環させていくことで、現在解決しなければならない、あるいは将来直面しようとしている地球規模の環境問題を解決していくことを理念に掲げています。

具体的な事業の柱は大きく分けて二つです。一つ目は、土壌や水質を改善する環境整備薬剤(凝集剤・固化剤等)の製造販売です。凝集剤・固化剤は、建設製造現場で発生する汚濁水・有毒廃棄物の浄化、海湖沼のヘドロの浚渫、土壌汚染の改善、赤潮対策等に使用されるもので、廃棄物の削減や再利用に役立ちます。同社の製品は効果やコスト面で優位性があるとのことです。

もう一つは、同社が提唱する「廃棄物版地産地消エコシステム」の構築・運営です。この「廃棄物版地産地消エコシステム」は、地域の産業有機廃棄物を同じ地域内の別の産業で利用し、発生する廃棄物を有効利用する資源循環モデルです。熊本県球磨地区、埼玉県本庄地区で実証実験を予定しています。

環境問題への社会的関心が高まり、環境規制や環境負荷の少ない企業経営が求められている現在、市場規模が大きく今後の成長性も高い分野を狙う、将来有望なベンチャー企業です。


■COMPANY PROFILE■

株式会社グローバルエコシステム

代表:清水 康

(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修士課程修了、大学院環境・エネルギー研究科博士後期課程在籍中)

 URL:http://www.globalecosystem.net/

国際起業家教育学会

インキュベーション推進室の大江建です。7月5日から8日の3日間、オランダのアーネム市のハン大学で開催されたINTENT 2010 ( International Entrepreneurship Education) に参加しました。このアーネム市は、「a bridge too far」と云う映画になった第2次世界大戦の激戦地です。

▲論文選出を祝して

この会議は20年目の記念大会で、200人ぐらいの起業家教育の教授や実践家が世界20カ国が参加しました。日本からは早稲田大学の関係者4人参加しました。私とGOIさんとの共著の論文が、最優秀実践論文賞に選ばれました.この論文は、2004年から始めた、ASEAN地域の起業家教育 COBLASの成果をまとめた論文です。また、インキュベーションセンターのコミュニテイ会員である、株式会社セルフウイングの代表取締役社長の平井由紀子さんも過去10年間の早稲田ベンチャーキッズプログラムのまとめた論文で、優秀実践論文に選ばれました。平井さんの博士論文の一部の発表です。

▲オランダにて

日本の取り組みが非常に不十分ではないかと思われるほど、起業家教育に各国が全力を入れています。早稲田大学“Teaching Incubation Center”のコンセプトに各国の研究者や大学の教授が多く賛同してくれました。

カンボジア事業計画コンテスト

インキュベーション推進室の大江建です。6月30日〜7月3日まで、カンボジアのプノンペン市で開催されたカンボジア事業計画コンテスト2010(National SME Business Plan Competition 2010)にスピーカーの一人として参加して来ました。このコンテストは、フォーバルの大久保社長が理事長を、前駐カンボジア大使の篠原氏が副理事長をしているCIESF(カンボジア国際教育支援財団)とプテサストラ大学(プノンペン市)が主催者です。早稲田大学は事業計画策定の講座やCOBLAS講座を開催や事業計画の審査を支援しています。最終発表会は2011年1月14日です。7月1日には、キックオフイベントをRaffle Hotel Le Royalで、第Deputy Prime Minister H.E. Dr. Sok An氏をKeynoteとして開催しました。教育大臣、国境問題大臣、商工会議所、有力カンボジア企業をはじめ200人の招待客と企業に興味のある学生など集まり盛大に開催されました。早稲田大学インキュベーションセンターのコミュニティ会員企業である、ウエルインベスト社の瀧口社長とアジアグローバルネットワーク社の清田社長もカンボジアでの市場の可能性など探るために参加しました。現地に進出している味の素やMcKinsey&Companyも代表者が参加していました。

▲カンボジア事業計画コンテスト2010 キックオフイベント 2010年7月1日

産学連携の現場には海外からも注目が

インキュベーションセンタースタッフです。都の西北では、ジリジリと照りつける太陽が恨めしくなったり、不意の大雨で身動きが取れなくなったりと、なんとも落ち着きのない天候に振り回されています。みなさま、体調はいかがですか?

さて、ここインキュベーションセンターには、外国で産学連携に取り組んでいる方が訪れることもままあります。本日(8日)は、台湾と韓国から、それぞれ大学の産学連携に関わる方がおいでになり、早稲田大学の担当者から説明を受け、またセンター内を興味深く見学していました。

▲台湾からの来訪者と活発な議論が

台湾からは、技術系大学の教職員の方が13名お見えになりました。本学の大和田秀二 産学官研究推進センター長(理工学術院教授)や事務スタッフが早稲田大学の取り組みを説明し、その後に参加したみなさんとの間で議論がなされました。その内容も、実務的なものから、大学のあるべき姿にいたるまで多用で、みなさんの関心の高さが感じられるとともに、早稲田大学が注目を集めていることを実感しました。

▲玄関で握手攻めに遭う大和田センター長

続いて韓国からは、大学の職員の方を中心に16名お見えになりました。早稲田大学における産学連携のシステムを説明したところ、いろいろな部分について興味を持たれたようで、さまざまな質問が寄せられました。

▲韓国からの来訪者&本学事務スタッフ全員集合

おいでになった方には、センターの内部をスタッフがご案内。現在入居しているベンチャー企業の活動には、みなさん興味津々でした。百聞は一見に如かず、ビジネスの現場をご覧いただくことが、早稲田の熱さを伝えるいちばんの方法ですね。……いや、個人的には、早稲田の“暑さ”は、もうけっこうなんですが。

活動盛んな入会ベンチャー!(2) 「株式会社ミラクルポジティブ」

早稲田大学インキュベーションセンターでは、オープンスペースやシェアードブースなどの共有スペースのみを利用できるバーチャルオフィスサービス「インキュベーションコミュニティ」という制度を用意しています(詳細は4月13日の記事をごらんください)。今回はインキュベーションコミュニティ会員のうち、コンテンツプロデュースの分野でホットな活動を展開している「株式会社ミラクルポジティブ」をご紹介します。

▲ミラクルポジティブWebサイト

同社代表の加藤氏は、早稲田実業学校中等部から高等部を経て、早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修に進学。卒業後は大手ゲームメーカー「スクウェア・エニックス」勤務を経て、この2010年4月に退職して株式会社ミラクルポジティブを立ち上げ、哲学科教授の推薦を受け、インキュベーションセンターを活動の拠点とします。同社では、「われわれは未来をポジティブにする変化そのものになる。」を企業理念とし、携帯電話ベースのオンラインRPGの提供や、インターネットを通じたコンテンツのプロデュースなどを手がけています。また、GREE Platformにて2010年6月29日からソーシャルゲーム「勝手にクエスト」を配信開始しています。

インキュベーションセンターを活用しているのは、いま早稲田大学に在籍している学生や教職員だけではありません。教職員の推薦を受けた早稲田大学出身者も、センターはサポートしていきます。多種多様な早稲田大学発ベンチャーの足がかりにするべく、スタッフ一同努めています。


■COMPANY PROFILE■

株式会社ミラクルポジティブ

代表:加藤 拓

URL:http://miraclepositive.com/

注目の早稲田大学発入居ベンチャー!(6) 「クオリティ エクスペリエンス デザイン(QXD)」

早稲田大学インキュベーション推進室シニアコンサルタント清水康です。今回は、私が担当させていただいております、株式会社クオリティエクスペリエンスデザイン(QXD)をご紹介します。

QXDは、早稲田大学大学院国際情報通信研究科、安藤紘平教授と河合隆史教授の研究成果を基に、2008年11月に設立されました。2D画像・動画を効率的に安全な3D画像・動画に変換する事業をはじめ、次世代のメディアコンテンツ制作の事業を展開しています。現在は、河合研究室の卒業生である太田啓路博士が代表取締役社長を務めています。

▲QXDのオフィス。奥が太田社長

みなさんもご存知のように、「アバター」「アリスインワンダーランド」等の3Dコンテンツが大ヒットを記録し、家電メーカーも続々と3Dディスプレー市場に参入するなど、空前の3Dブームが起きています。

QXDは、日本科学未来館ドームシアターガイアやワーナーマイカルシネマズなどで上映された『FURUSATO 宇宙からみた世界遺産』、TBS系で放送された韓国ドラマのPRイベント『IRIS-アイリス-』展(東京シティビューで2010年5月21日〜6月13日に開催)の「アイリス3Dシアター」、ヨーロッパで8月に公開予定の映画「Moomins and the Comet Chase」の3D変換を手がけるなど、日本の3Dコンテンツ制作におけるリーディングカンパニーとして急成長しています。

▲QXDを支えるスタッフたち

海外からも注目を集める、期待度200%のベンチャー企業です。


■COMPANY PROFILE■

株式会社クオリティ エクスペリエンス デザイン

代表取締役社長:太田啓路

(早稲田大学国際情報通信研究科博士後期課程修了、博士(国際情報通信学)、大学院国際情報通信研究科研究員)

 URL:http://www.qxd.co.jp/